【作り手を訪ねました】valoデザイナー 渡邉純さん

valoデザイナー 渡邉 純 さん

「Caerula」は日本の美しい手仕事をお届けしたい、
というコンセプトから始まったオンラインショップです。

美しい手仕事、つまり「Caerula」の商品には
必ず作り手さんという存在があります。

作り手さんは、これまでどんなことをしてきて
いま、どんな思いでものづくりをしていて
これから何をしたいと思っているんだろう。

そんな気持ちで「Caerula」スタッフが
作り手さんにインタビューした内容をお届けします。

ふんわりとした淡い色合い、天然石を用いたオリジナルのデザイン、
やさしい印象ながらも、どこか個性的なvaloのアクセサリーは
シリーズごと、作品ごとにさまざまな表現スタイルを持ちます。

valoデザイナーの渡邉純さんが
力強い言葉で作品への思いを語ってくれました。

素材ひとつひとつの個性と向き合い、
その魅力を引き出し、作品に仕上げる。
渡邉純さんは、そんな繊細で緻密な作業をこつこつと積み重ねて
valoという世界を築いてきた方です。

どの作品にも、そこにvaloらしさが宿っているのは
valo作品がそのまま渡邉純さんの世界だから。
創り上げること、続けること、
それを自然にやってのけるということ自体が
才能なんだろうなあと感じました。

valoデザイナー 渡邉 純 さん

- アクセサリーを作り始めたきっかけを教えてください

私の母はモノづくりが好きで、幼い頃よりその姿を見て育ちました。
身近なところに草木染めの織物があったり、手仕事に触れていたかも。
展覧会などに連れて行ってもらい、
そこに並べられた作品や素材を眺めては
「自分だったらこうするのに!」なんて思っている子供でした。

母は自分の世界観をしっかり持った人。
私のいちばんの理解者ですが、かなり辛口評価をする人なので
母に自分の作品を見せたときに「これ好き」なんて言われると
よっしゃ!って思います(笑)

アクセサリーを作り始めたのは、20代になってから。
ちょうどその頃に書いていたブログがあり、そこに作品を載せたところ
その作品を欲しいと言ってくださった方がいたんです。
それが本当に嬉しくて。
またひとつ作って掲載する。欲しいと言ってくださる方にひとつお届けする。
嬉しくて、またひとつ作る。
そのようなことを少しずつ、少しずつ続けていました。
 

- では、それからずっと創作活動を続けてこられた?

いえいえ。
これまでには、まったく作っていなかった時期、
というより、作ることができなかった闇の時期もありました(笑)
環境の変化があって、アクセサリー作りが全然、手につかなかったんです。

実はその時期、カフェをやりたいなあと思っていました。
緑がきれいで、気持ちのいい空間を作って。
そこで美味しい飲み物が飲めたらいいなあと。
とても「空間」というものに対してこだわりがあったんです。

もちろん、そのときには実現しなかったんですが
ちょっと違うカタチで、今ある「場所」を計画中なんです。

- 「空間」へのこだわり?

子供の頃から植物が好きだったこともあって
大学時代はランドスケープデザインなどを学び、
卒業後はデザイン設計事務所に勤務していたんです。
公園作りとか街並みをデザインする業務のかたわら、
社長がコーヒー好きで、コーヒー豆の販売もしていました(笑)

大好きな植物、職人さんに囲まれた仕事だったので楽しかったですよ。
そこで思ったことは、人が人のために作るものだから
結果的には植物が主役ではない。
その空間、そこに暮らす人たちの心地よさ、
気持ちよさこそが求められているんだなと。
もちろん自然や植物のチカラを借りて、ですが。
 

- 全部、つながっていますね!

石など素材のチカラを借りて、アクセサリーという作品に仕上げる。
「valo」にはその人を輝かせる、という意味が込められています。

対象が、庭や植木という大きなものから、
アクセサリーという小さなものに変わりましたが
その人のための世界を表現する、という意味では同じかも。

- アクセサリー作りはどのように学んでこられたのですか?

最初は独学で始めましたが、作っていくうちに
もっときちんと学びたいと思い始め、宝石専門店に転職しました。
たくさんの石に触れることで、自分だけでは知りえなかったこと、
基礎的な知識を含め、多くを学ばせてもらいました。

作品に使う石は、今でもその専門店から仕入れています。
安いものは探せばいくらでもあるんですが、
やはりきちんとした素材を扱いたいなと思って。
その上で、自分の目でオッケーなもの、が基準です(笑)

- 創作していく上でのテーマは?

以前から、自分の中では3つのテーマ「光・森・花」があるんです。

Caerulaでは、いいものを知っているオトナの方たちに届けるイメージで
素材にも、こだわりを持って選んでいます。

ブランド名である「valo」はフィンランド語で「光」という意味。
私がとくに大事にしてきたテーマでもあります。

強い光のあるところには強い影があって
優しい光のあるところには優しい影があって。

人と人も同じで
影となる人の支えがないと光り輝く人はいない。
私をたくさんの人が支えてくれて
今の生き方、過ごし方、関わり方ができているんだなあ。
そんなことをしみじみ思って、いまとても感謝しています。

「valo」の作品がお客様のもとで光り続けますように、
ひとつずつ想いを込めて作らせてもらっています。

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- どのようにデザインしているんですか?

石の素材、形と色を見ていいなと思ったものを組み立てます。
まずは、気に入った石を目の前に
気の向くままカタチを作り上げていく感じです。

同じ種類の石を使って、同じようなデザインで作ろうと思っても
やはり石はすべて違うので、見えてくるものが違います。
石が変化していく感じというか。

石って飽きないし、デザインのイメージがつきることもないです。
光にかざして、あーきれいだなあと、
いつまでも眺めていられるので、いつも時間が足りない(笑)

日常のなかで目に留まるもの、
例えば木の実とか、お花のカタチなどから
インスピレーションをもらうことも多いです。

- 「valo」を身につける人を具体的にイメージしますか?

ないですね。とくにこんな人というのはない。

私としては、気に入ってくださった方に
ずっと長く愛されるようなデザイン、
長い期間、付き合っていただけるようなデザイナー、
「valo」でありたいなという思いがあります。

例えば、イベントを見に来てくれる方々には高校生とか学生さんもいます。
そんな女の子たちにも手が届くようなカジュアルなライン、
アクセサリーも提供したいなと思うんです。

女の子たちがいつか成長して大人になったときに
また「valo」として寄り添えたらうれしいですし。

- これから挑戦したいことは?

ジュエリーについてもっと学びたいですね。
いわゆる貴石とよばれるような
本物の宝石を使ったジュエリーをいつか手掛けてみたいんです。

昔から手仕事とかものづくりに興味はありましたが
社会に出て、アクセサリーを作るようになって
いっそう自分の世界観とかはっきりしてきたように思います。

ものづくりに関わる友人も多くて、
いろんな分野の専門技術や得意分野を持つ方がいます。
そういった人たちが協力してくださって
新しい「場所」を作りたいと思っています。
いま、準備を進めているところですので期待していてください!

———-
 
*2015年1月に取材
*写真撮影:林 直樹
*撮影場所:中央公園(高松)


Jun1

valo/渡邉純さんについて
母から手芸を学び、ビーズや織り物に慣れ親しんで育つ。
造園設計の仕事を経験した後、
香川県へ移ってから本格的なジュエリー制作を学び始める。
valoは、フィンランド語で「光」という意味のことば。
身につけた人たちがいっそう輝きますようにという願いをこめ
自分の作品を好んでくれる人がいることの幸せを支えに
アクセサリーを作り続けています。
 

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